イベント 歴史と文化

アイルランドの祝祭日「セントパトリックスデー」の起源と楽しみ方

アイルランドで一番大きなイベントであるセントパトリックスデー。一度は耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

セントパトリックスデーは、アイルランドに留学やワーホリで渡航を予定している方には、ぜひ体験してほしい一大イベントのひとつです。

この記事では、「セントパトリックは何をした人?」「セントパトリックスデーはどんなお祝いをするの?」という疑問を深掘りし、セントパトリックスデーの歴史や由来、この日の楽しみ方について詳しくご紹介していきます!

セントパトリックスデーとは?

セントパトリックスデーは、アイルランドの守護聖人である聖パトリックの命日である3月17日に祝われるお祭りです。

アイルランドにキリスト教を広めた聖パトリックを称え、アイルランドの文化を祝う日として、世界中で広く知られています。

アイルランド人にとって重要なこの日は、街中・国中が緑一色になり、アイルランド文化や歴史、キリスト教の伝来を祝福します。

アイルランドに渡航される方に一度は体験してもらいたい一大イベントのひとつです◎

ひつじ
ひつじ

アイルランドに留学やワーホリ予定の人は、この日に合わせて留学の時期を決める!って言う人も多いよー!🇮🇪✨

街中・国中もだけど、人々も緑色の服を身に纏ってたりします!👗
せっかくなら、緑のものを身につけてお祭りに参加しましょー!🪅

女の子
女の子

セントパトリックスデー | 歴史と伝説

セントパトリックデーの起源は、聖パトリックの死後、彼を記念する集会が行われたことに遡ると考えられています。それが次第に大きな祭りに発展し、アイルランドだけでなく、世界各地に広がっていきました。

聖パトリックとはどんな人物なのか、セントパトリックスデーに関する歴史や伝説についてを以下で解説していきます!

セントパトリックとはどんな人物?

聖パトリックは、アイルランドにキリスト教を初めて広めたとされる守護聖人です。

5世紀、ローマ帝国の支配下にあったグレートブリテン島で生まれた聖パトリックは、少年の頃に海賊に捕らえられ、アイルランドに奴隷として連れて行かれました。

奴隷として過ごした経験から、アイルランドの人々への深い思いを抱き、キリスト教の教えを伝えたといわれています。

その後キリスト教信者として神学の勉強に励み、アイルランドへのキリスト教布教に尽力することに。

432年にダブリン北方の「タラの丘」(Hill of Tara)に向かい、アイルランド各地に教会や修道院を建設。多くのアイルランド人にキリスト教を広めました。

その聖パトリックの命日である3月17日が、現在、セントパトリックスデーとして世界中で祝われています。

「タラの丘」とは? | アイルランドの中心に位置する丘

タラの丘は、古代ケルト人の聖地であり、11世紀頃まではケルト人の政治的、宗教的中心地だったといわれている名所。

儀式やお祭りが行われる非常に重要な場所で、今でも遺跡や建造物、美しい景観が残されており、神話の舞台としても知られています。

アイルランドの歴史を語る上で欠かせない場所として、現在も多くの観光客が訪れます。

ケルトとは? | 古代ヨーロッパに広く分布していた文化圏

ケルトとは、現在のアイルランドやスコットランド、ウェールズなどのケルト語圏で古来伝承されてきた宗教や文化のことをいいます。

ケルト文化の特徴は自然崇拝と高度な芸術、そして多神教。

また、古代ヨーロッパに広く分布していた文化圏、あるいはその文化を持つ人々のことをケルト人と呼びます。

ケルト人は、物語や歴史を文字に書き記すよりも、語り継ぐ口承文化を重視していたと考えられているため、未だに明らかでないことが多く、現在も研究が進められています。

 シャムロック(三つ葉のクローバー)の秘密について

アイルランドの国花が「シャムロック(三つ葉のクローバー)」というのをご存じですか?

アイルランドのシンボルとして、パブやお土産屋さん、アイルランドの会社のロゴなど、あらゆるところで目にする可愛らしいシャムロックのデザイン。

アイルランドにキリスト教を布教した聖パトリックが、三位一体を視覚的に説明するために野に生えているシャムロックを使用し、三つの葉をそれぞれ「父なる神」「子なる神(キリスト)」「聖霊」に例えました

その3つが一つの茎で繋がっていることを「三位一体」と示し、王様をキリスト教に改宗させ、多くのアイルランド人に広めていきました。

ケルト文化とキリスト教を融合させたことから、シャムロックはアイルランドの国花として、その国の人々の歴史と信仰に深く根ざしています。

ひつじ
ひつじ


アイルランドの代表的な航空会社「エアリンガス」は、大きなシャムロックを航空機の尾翼につけているよ✈️☘️

お土産でもシャムロック柄のものがとっても人気!

アイルランドのシンボルカラーが緑なのはなぜ?

言い伝えはいくつかありますが、アイルランドは緑豊かな島国として知られ、『エメラルドの島』という愛称で呼ばれていることから、シンボルカラーが緑とされています。

また、アイルランドにキリスト教を広めた聖パトリックが、三位一体を説明する際に用いたという伝説のあるシャムロックの色が由来しているという説も。

3月17日のセントパトリックスデーの日には、国中が緑色に染まります。人々は緑色の服やアクセサリーを身につけ、パレードなど盛大なイベントでこの日を祝います。

普通の服や緑以外のファッションだと逆に目立ってしまうほど(笑) 
緑の服、帽子、アクセサリー、タトゥーシール、フェイスペイントなど、皆本気で楽しみます。思い出として現地で緑グッズをゲットするのもいいですね◎

女の子
女の子
ひつじ
ひつじ

この時期になるとお土産屋や雑貨屋で、セントパトリックスデーに向けた緑グッズが販売されるよ!

ボクのおすすめはレプラコーン(アイルランドの妖精)の帽子🎩

セントパトリックスデーにまつわる神話

セントパトリックスデーにまつわる神話の中でも特に有名なのが、聖パトリックがアイルランドからすべての蛇を追い払ったという伝説。

これは、キリスト教が異教を払いのけ、アイルランドに平和をもたらしたことを象徴しているといわれています。

聖パトリックが蛇を海に追いやってくれたので、実は現在アイルランドには蛇がいないんです!

セントパトリックスデーの日には、蛇のモチーフや飾りも見かけます🐍

女の子
女の子

セントパトリックスデー | 現地での楽しみ方

かつては宗教的な祝日としてお祝いされていたようですが、現在では誰もが楽しめるお祭りとしてパレードやイベントが催されるようになりました。

アイルランドでのセントパトリックスデーの過ごし方をご紹介します!

1.セントパトリックスパレード

1931年にアイルランドで初めてのセントパトリックスパレードが首都ダブリンで開催。

それ以降、毎年3月17日には、アイルランドの各都市や村でセントパトリックスパレードが開催されます。

ダブリンのセントパトリックスパレードは、毎年50万人もの人々が参加するといわれるほど大規模なパレード。

そんなダブリンのパレードは、毎年3月17日の12時頃から開始。

北側の「Parnell Square」から「O’Connel Street」を下り、南側「The Cuffe St./Kevin St. junction」にて終了。

ダンスパフォーマンスや音楽などさまざまで、約2時間ほどのパレードが開催されます。老若男女、国籍問わず多くの人が集まるイベントなので、開始時間ギリギリに行くと混んでて見えないことも。しっかり楽しみたい方は早めに行くことをおすすめします◎

ひつじ
ひつじ

パレードにミッキーが登場したこともあるよ😲

2.アイリッシュパブ

パレードの後はアイリッシュパブへ。この日のパブは大賑わいで大混雑!

お酒が好きな方は、アイルランド発祥の「ギネスビール」がかかせません。この日はアイルランドでのギネスビールの消費量が一気に増えるそう。

パブ巡り(Pub crawl)をして、それぞれの雰囲気を楽しんでみましょう!

3.アイルランド料理

イベント屋台やパブ、カフェなどでアイリッシュ料理を食べるのもおすすめ。

アイリッシュブレックファスト、ギネスシチュー、ベーコンキャベツ、シェパーズパイなど、アイルランドの伝統料理をお試しください◎

4.イベントに参加する

パレードだけでなく、各地でセントパトリックスデーをお祝いするイベントが数日間に渡って開催されます。

食の催し、音楽や演劇のパフォーマンス、コンサート等、アイルランド文化や歴史をお祝いしながら楽しみましょう!ダブリンのセントパトリックスフェスティバルの情報はこちらのリンクより、ご確認ください。

世界中で祝われるセントパトリックスデー

セントパトリックスデーは今やアイルランドだけでなく、世界各地でお祝いされているお祭りのひとつです。

アイルランド出身の人々が世界各地に移住した歴史があり、アイルランド系移民の多い北米地域、特にニューヨークやボストンなどの大都市を中心に伝統が受け継がれ、大規模なイベントが催されています。

ひつじ
ひつじ

シカゴでは、川が緑色に染まる光景が見れるよ!

他には、オーストラリアやイギリスの有名な建物が緑色にライトアップされるなど、世界規模で賑わう1日。「世界が緑に染まる日」といわれています。

日本のセントパトリックスデー

世界各地でお祝いされるセントパトリックスデーですが、実は日本でもお祝いされています。

日本では1992年に初めて東京でセントパトリックスパレードが行われ、現在日本でのイベント・パレードはなんと40以上。

セントパトリックスパレード東京」はアジア最大規模、最も長い歴史を持つパレードです。

ひつじ
ひつじ

代々木公園でも、毎年大きなフェスティバルが開催されるよ!

お住まいの地域で何かイベントやパレードがないかチェックしてみてね◎

セントパトリックスデーを楽しもう!

今回は、アイルランド最大のお祭りであるセントパトリックスデーについてご紹介しました!

3月にアイルランドに滞在される方は、是非本番のセントパトリックスデーを、めいっぱい楽しんでくださいね◎

「アイルランド留学について相談したい」「現地での過ごし方をもっと知りたい!」という方はお気軽にダブリンダブリンまでご相談ください!

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